産業組織論は,市場構造や市場行動を分析し,そこから創出される市場成果が効率的であるかを検証して,より社会的に望ましい企業の戦略や政策制度を導くという現実的かつ政策志向の強い学問である.本書は初めて学ぶ読者に向けて産業組織論における幅広いトピックを紹介・解説して,その知識を生かして諸問題を理解し,自ら考察できるようになることを目指した.2色刷.
【主要目次】産業組織論とは/第I部 ミクロ基礎理論と市場構造/産業分析のための基本概念/市場構造の基礎:完全競争と独占/寡占市場における競争/新規参入/市場の構造,行動,そして成果/第II部 企業戦略/価格差別/イノベーション戦略/製品戦略/広告・流通戦略/企業の境界・組織のガバナンス/企業成長/競争優位のための戦略的行動/第III部 政策制度/規制とその改革/産業政策,競争政策/イノベーション政策