可憐に咲き、清く散った少女たち――
産業革命から始まった激動の時代――
生き抜こうとした少女たちへの愛憐の情を込め、
球体関節人形と人形オブジェで奏でる
清水真理ならではの叙情的作品集。
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少女たちは自身の尊厳を永らえる最後の抵抗として、
出来るだけ醜い姿に変わろうとした。
ゼウスから逃れるダフネのように、木々に、獣たちに擬態した。
そして人知れず散った少女たちの精霊は、可憐な花々や蝶として再び甦り、
森深くひっそりと清らかに咲き誇り、生を全うする。
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◎目次
Angeli in exiguo horto〜箱庭の天使たち
Deus ex Machina〜機械仕掛けの神様
Salon Mustang〜迷子楼閣
Passio Mimic Puella〜擬態少女の受難
撮影:田中流・吉成行夫・岡馬勲ほか
装丁:中川ユウヰチ+KINEMA MOON Graphics
清水真理:1972年、熊本県天草生まれ。多摩美術大学在学時より人形制作を開始し、国内はもとより、イタリア、アメリカ、台湾などで個展多数。このほかバンドMUCCやSukekiyo、TVドラマ、映画「アリス・イン・ドリームランド」などへの人形提供、中野区シティプロモーションキャラクター「中野大好きナカノさん」制作など多彩な活動をおこなっている、日本を代表する人形作家のひとり。