【改訂版】これ一冊でわかる教育相談

はじめに

第Ⅰ章　教育相談・カウンセリング
１　教育相談の進め方
（１）教育相談の意義
（２）教育相談の姿勢とカウンセリング技法
（３）カウンセリングの基礎
①ラポールと相談構造／②受容と共感／③傾聴／④エンパワメント／⑤転移と逆転移
（４）教師が身に付けたいカウンセリング技法
①うなずき・あいづち／②リピート（繰り返し）／③感情の反射／④明確化・要約／⑤リフレーミング／
⑥相談を深める質問
２　教育相談・生徒指導の進め方
（１）生徒指導の重層的支援構造　―２軸３類４層構造―
（２）生徒指導の重層的支援構造を踏まえた教育相談の進め方
①発達支持的教育相談／②課題予防的教育相談（課題未然防止教育）／
③課題予防的教育相談（課題早期発見対応）／④困難課題対応的教育相談
（３）教育相談の方法
①構成的グループエンカウンター／②アサーション／
③ソーシャルスキルトレーニングSST（Social Skills Training）／
④ソーシャル・エモーショナル・ラーニング（SEL：Social-Emotional Learning 社会性と情動の学習）
（４）相談力（援助希求的態度、援助要請行動）を高める教育相談
①相談資源の把握・周知／②相談資源の活用／③心理教育プログラム
●コラム「死にたい」と討える子どもへの対応の原則− TALK の原則−
３　教育相談コーディネーター・教育相談担当の役割
（１）気になる児童生徒の把握と担任への支援
（２）個別教育相談（面接）の実施
①ゲーム／②描画／③箱庭／④その他教育相談で利用できるツール
（３）スクールカウンセラーとの連携
（４）校内教育相談体制の確立と調整　　
（５）関係機関との連携
４　保護者への教育相談における配慮
（１）小学校入学後間もない子どもを持つ保護者
（２）障害のある子どもを持つ保護者
（３）不登校傾向の子どもを持つ保護者
（４）学校への要求が強い保護者
（５）攻撃的な保護者
５　特別支援教育相談
（１）特別支援教育に関する教育相談の進め方
①就学に関する相談／②保護者との日常的な連携／③障害のある子どもの養育と保護者の障害受容
（２）合理的配慮
（３）個別の教育支援計画、個別の指導計画
（４）特別支援学校のセンター的機能の活用
６　危機対応・緊急支援
（１）おもな学校危機
（２）学校危機への対応−緊急支援
（３）公認心理師・臨床心理士などが行う学校への緊急支援プログラム
①教職員への支援／②児童生徒への支援／③保護者への支援
７　教師が参加できる学会や取得できるおもな心理の資格

第Ⅱ章　教育相談のための学校心理学の基礎
１　児童生徒が抱える問題の理解
（１）児童生徒の精神疾患
①気分障害／②不安障害（不安症群）／③統合失調症／④その他の疾患
（２）医療機関の基礎知識
①精神科と心療内科／②薬について
（３）発達面の課題の理解
①情緒障害／②発達障害／③愛着障害／④感覚の過敏さや感受性に関する概念
２　発達障害のアセスメントと支援
（１）気になる児童生徒の把握
（２）知能検査と知能指数
（３）WISC 知能検査（日本文化科学社）の概要
①WISC-Ⅳ知能検査概要／②検査で明らかになること／③検査結果の活用／④WISC-Ⅴ知能検査
（４）学習面の苦手さのアセスメントと支援
①改訂版 標準 読み書きスクリーニング検査（STRAW-R）（インテルナ出版）
②LCSA（LC scale for School-Age Children）
　学齢版言語・コミュニケーション発達スケール（学苑社）
③MIM（Multilayer Instruction Model）多層指導モデル（学研）
④コグトレ　みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング（三輪書店）
⑤その他、読み書きのアセスメントツールや教材
（５）行動面のアセスメントと支援（応用行動分析ABA）
①応用行動分析（Applied Behavior Analysis：ABA）
（６）社会適応力のアセスメント
①Vineland-Ⅱ適応行動尺度（日本文化科学社）／②ASA旭出式社会適応スキル検査（日本文化科学社）
③S-M社会生活能力検査第３版（日本文化科学社）
●コラム　「読み書き」の苦手な子どもの理解と支援
　－ RAN 課題（Rapid Automatized Naming）－

第Ⅲ章　教育相談のための障害福祉と進路・就労の基礎
１　障害福祉の基礎知識
（１）障害者権利条約と国際生活機能分類ICF
（２）障害者の手帳
（３）利用できる福祉サービスと福祉機関との連携
（４）中学校卒業後の進路・就労
①特別支援学校高等部／②高等学校／③通信制高校（サポート校）・高等専修学校／④就労と特例子会社制度
／⑤就労系障害福祉サービス
２　障害福祉の動向を踏まえたこれからのインクルーシブ教育

第Ⅳ章　教師が知っておきたい教育テーマ
１　不登校
（１）不登校の現状
①不登校のきっかけ／②不登校状態が長期化してしまう理由
（２）不登校の理解
①「不安など情緒的混乱」タイプ／②「無気力」タイプ／③「発達的な課題」タイプ
（３）不登校の見立てと対応
（４）学校におけるこれからの不登校の対応
２　いじめ
（１）いじめの認知・把握
（２）いじめの構造
（３）いじめの心理
（４）いじめへの対応
①予防教育／②いじめの把握／③相談力を高める／④早期対応
（５）重大事態への対応
（６）いじめに対する重層的支援
３　自殺とリストカット
（１）自殺の心理的特徴
（２）学校での対応
①気になる児童生徒の気づき／②ゲートキーパーとしての役割／③自殺予防教育
（３）リストカットなどの自傷行為と自殺の関連
４　児童虐待とDV（ドメスティック・バイオレンス）
（１）児童虐待
①児童虐待の種類／②虐待を受けている児童生徒の様子と対応／③虐待をする親の特徴／④保護者への対応
／⑤児童相談所の役割と虐待通告／⑥通告後の対応
（２）DV（ドメスティック・バイオレンス）
５　日本語指導が必要な外国人児童生徒等への支援
（１）DLA（外国人児童生徒のためのJSL 対話型アセスメント）とJSL（第二言語としての日本語カリキュラム）
（２）外国人児童生徒等の発達障害の見極め
６　LGBT・SOGI、性同一性障害
（１）LGBT・SOGI（性的指向と性自認）
（２）性同一性障害
７　子どもの貧困
８　子どもを取り巻く新たな法令や仕組みの理解
（１）子どもの権利の理解
（２）「こども基本法」の公布と「こども家庭庁」の創設
（３）義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律（教育機会確保法）

第Ⅴ章　教師のためのストレスマネジメント
１　教師の多忙化とストレス
２　特別支援教育に携わる教師のストレス
３　ストレスの仕組みとソーシャルサポート
（１）ストレスのメカニズム
（２）ストレスの汎適応症候群
（３）ソーシャルサポート
４　ストレスと関連の深い概念
（１）レジリエンスと自己肯定感
（２）「怒り」－キレやすい現代社会
（３）アンガーマネジメント
①６秒ルール／②「べき」を捨てる
５　ストレスマネジメント
（１）呼吸法（腹式呼吸）
（２）漸進的筋弛緩法
（３）自律訓練法
（４）マインドフルネス
６　校内での教師へのサポート
（１）同僚性を高める効果的な事例検討会
①付箋紙を使った参加型事例検討会／②インシデント・プロセス法による事例検討会
（２）支援の必要な教師の把握と対応
①教室巡回／②傾聴／③専門家連携