九州・山口唯一の山歩き・野遊び専門誌「季刊のぼろ」に掲載された登山ルートに、最新情報を加えた年中使えるガイド本シリーズ、「別冊noboro 山歩きガイド」。第1弾の「くじゅう連山」に続く本書は、個性豊かな「祖母・傾・大崩」を案内します。
大分県と宮崎県にまたがる祖母・傾・大崩山系。祖母・傾山系は古くから信仰の対象として地元の人々の暮らしに深く根ざしていました。大崩山は岩々が連なる地形から“九州最後の秘境”とも称されます。祖母山、傾山、大崩山の3座は「一度登ったらまた登りたくなる」と登山者が口をそろえる滋味に富んだ名峰です。
本書は、3座とその周辺にある山々の硬軟織り交ぜた18ルートを丁寧に解説。登山口までのアクセスや絶景ポイント、水場、深い谷、岩峰特有のはしごや鎖が連続する場所などを登山地図上におとしています。ツツジなどの春の花、夏に映える原生林、色づく紅葉…。各ルートの季節の魅力もお届けします。全編の監修は日本山岳会東九州支部が担当。
一帯は2017年に独特な景観や文化が認められ、ユネスコエコパークに認定。この豊かな森に生息する希少種、固有種も見どころの一つです。
下山後に楽しみたい麓の温泉、グルメや土産が充実する道の駅などの情報も満載です。まだ、同山系に登ったことがない人、これまでと異なるルートを知りたい人は必読です。登山計画に役立つ一冊です。