- 発売日:2024/09/21
- 出版社:学芸出版社
- ISBN/JAN:9784761529130
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商品説明
被害を抑え、被災後もこの地域で暮らし続けるための全国各地の実践集
2024年元旦に起きた能登半島地震は全国に衝撃を与えた。東日本大震災の教訓が生きて助かった命がある一方、地方都市・人口減少地域だからこそ避難生活と復興の状況は厳しく、被災後半年以上たった今も避難所生活者が続くなど、新たな課題が浮き彫りになった。地理的な特性や世界的な気候変動の影響で、日本における災害リスクは非常に高い今だからこそ、過去の大災害への対応をもう一度細かく振り返り、生かせるものは何でも使わなければならない。
日本の伝統的な集落はそれぞれの風土に適用し、暮らしと一体化した無理のない減災の知恵が、物理的な設えから文化に至るまで個性豊かに育まれてきた。時代が流れるにつれだんだんと失われてきたが、いつ起きるかわからない災害への備えにはこうした知恵がヒントになる。また、地震や津波を繰り返してきた日本だからこそ、かつての大震災と当時の状況をなるべく細かく振り返ることが、今後の備えとなる。
本書では、こうした事例を多数そろえ、細かく振り返り、コンテクストを裁ち切らずに、しなやかなに災害に向き合う取り組みを、ハード・ソフトの両面から、実践的な情報を踏まえて紹介する。
2024年元旦に起きた能登半島地震は全国に衝撃を与えた。東日本大震災の教訓が生きて助かった命がある一方、地方都市・人口減少地域だからこそ避難生活と復興の状況は厳しく、被災後半年以上たった今も避難所生活者が続くなど、新たな課題が浮き彫りになった。地理的な特性や世界的な気候変動の影響で、日本における災害リスクは非常に高い今だからこそ、過去の大災害への対応をもう一度細かく振り返り、生かせるものは何でも使わなければならない。
日本の伝統的な集落はそれぞれの風土に適用し、暮らしと一体化した無理のない減災の知恵が、物理的な設えから文化に至るまで個性豊かに育まれてきた。時代が流れるにつれだんだんと失われてきたが、いつ起きるかわからない災害への備えにはこうした知恵がヒントになる。また、地震や津波を繰り返してきた日本だからこそ、かつての大震災と当時の状況をなるべく細かく振り返ることが、今後の備えとなる。
本書では、こうした事例を多数そろえ、細かく振り返り、コンテクストを裁ち切らずに、しなやかなに災害に向き合う取り組みを、ハード・ソフトの両面から、実践的な情報を踏まえて紹介する。
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目次
まえがき 後藤隆太郎
本書で紹介する事例
■■序章 日本の多様な自然環境と災害の関係性 [鈴木孝男・後藤隆太郎]
■■1章 各地で培われた日常的な災害への備え
■1-1 かわす
01 ビルトインしたセルフ型シェルター [林和典]
アガリヤ(水害対策)/和歌山県熊野川流域
02 微地形を掘って盛って浸水に備える [後藤隆太郎]
クリーク集落(敷地の浸水対策)/佐賀平野
03 出作り文化が育むしなやかな住まい方 [沼野夏生]
出作り集落(豪雪対策)/福井県大野市打波地区
■1-2 やわらげる
04 季節風から家屋を守る人工の森 [浅井秀子]
築地松(風害対策)/出雲平野
05 強風と日差しから集落を守る垣根 [江端木環]
間垣(潮風・遮熱対策)/石川県輪島市上大沢集落
06 厳冬を乗り切るための住宅を守る茅柵 [鈴木孝男]
かざらい(寒風雪対策)/山形県飯豊町
■1-3 しのぐ
07 風に呼応する石のカタチ [下田元毅]
石垣(風対策)/愛媛県西宇和郡伊方町
08 生業と共に発展した延焼を防ぐ家の設え [下田元毅]
うだつ(防火)/徳島県美馬市脇町
09 私有地を提供し合ってつくる歩行空間 [鈴木孝男]
とんぼ(防雪・遮光)/新潟県阿賀町津川
10 水との戦いの中で生み出された創意と工夫 [岡田知子]
輪中(水害対策)/濃尾平野
■■2章 大規模な災害復興で見られたしなやかな対応
■2-1 地域力が活かされた応急対応・滞在避難
01 ご近所交流が育んだ一時的な自宅避難所 [友渕貴之]
東日本大震災(2011年)/宮城県気仙沼市唐桑町大沢地区
02 避難所の6ヵ月に見られた共助と配慮 [佐藤栄治]
東日本大震災(2011年)/宮城県南三陸町
03 住民の発案で民間宿泊施設を避難所に [本塚智貴]
紀伊半島豪雨(2011年)/和歌山県東牟婁郡那智勝浦町
04 住民主体による仮設の災害対応拠点 [本塚智貴]
ジャワ島中部地震(2006年)/インドネシア・ジョグジャカルタ
■2-2 復旧と復興に向けたビジョンをつくる
05 生業景を受け継ぐ復興計画 [菊池義浩]
北但馬地震(1925年)/兵庫県豊岡市城崎温泉
06 現地再建で再形成されるコミュニティ [田澤紘子]
東日本大震災(2011年)/宮城県仙台市若林区三本塚地区
07 住宅再建に向けて変わる住民意識 [佐藤栄治]
東日本大震災(2011年)/岩手県釜石市箱崎町箱崎地区
08 集落の核としての公民館 [田中暁子]
東日本大震災(2011年)/岩手県大槌町吉里吉里地区
09 火災への備えで街の賑やかさを取り戻す [鈴木孝男]
糸魚川大火(2016年)/新潟県糸魚川市
2-3 平時のまちづくりに取り込む
10 津波の記憶を継承する [田中暁子]
東日本大震災(2011年)/岩手県宮古市田老町
11 楽しみながら山と付き合い集落を守る [澤田雅浩]
丹波豪雨被害(2014年)/兵庫県丹波市
12 まちづくり活動を創出する復興建築群 [菊池義浩]
北但馬地震(1925年)/兵庫県豊岡市
13 暮らす人と関わる人の相互補完関係をつくる [澤田雅浩]
新潟県中越地震(2004年)/新潟県長岡市ほか
■■3章 将来に向けた持続的な減災の取り組み
■3-1 事前に復興の手立てを考える
01 被災を前提として町の資源と未来をつくる [後藤隆太郎]
津波避難タワー・防災ツーリズム/高知県・徳島県
02 有事の行動計画を水から考える [下田元毅]
ボッチ de 流しそうめん/三重県尾鷲市九鬼町
■3-2 地域全体で教訓を継承する
03 復興への原動力となった郷土芸能 [岡田知子]
獅子振り/宮城県牡鹿郡女川町
04 災害伝承媒体としてのインフラと祭り [林和典]
津浪祭/和歌山県有田郡広川町
05 度重なる被災経験から生まれた年中行事 [菊池義浩]
千度参り/兵庫県豊岡市田結地区
06 模型を活用したふるさとの記憶の見える化 [友渕貴之]
「失われた街」模型復元プロジェクト/被災各地
■3-3 次世代の担い手を育てる
07 子ども復興計画から始まる地域づくり [鈴木孝男]
ぼくとわたしの復興計画/宮城県東松島市赤井地区
08 絵地図づくりを通した郷土愛の醸成 [江端木環]
あこう絵マップコンクール/兵庫県赤穂市
09 次世代に思いを繋ぐ若者の語り部活動 [友渕貴之]
語り部活動/宮城県気仙沼市
■■終章 減災の社会実装に向けて [友渕貴之・菊池義浩]
あとがき [鈴木孝男]
本書で紹介する事例
■■序章 日本の多様な自然環境と災害の関係性 [鈴木孝男・後藤隆太郎]
■■1章 各地で培われた日常的な災害への備え
■1-1 かわす
01 ビルトインしたセルフ型シェルター [林和典]
アガリヤ(水害対策)/和歌山県熊野川流域
02 微地形を掘って盛って浸水に備える [後藤隆太郎]
クリーク集落(敷地の浸水対策)/佐賀平野
03 出作り文化が育むしなやかな住まい方 [沼野夏生]
出作り集落(豪雪対策)/福井県大野市打波地区
■1-2 やわらげる
04 季節風から家屋を守る人工の森 [浅井秀子]
築地松(風害対策)/出雲平野
05 強風と日差しから集落を守る垣根 [江端木環]
間垣(潮風・遮熱対策)/石川県輪島市上大沢集落
06 厳冬を乗り切るための住宅を守る茅柵 [鈴木孝男]
かざらい(寒風雪対策)/山形県飯豊町
■1-3 しのぐ
07 風に呼応する石のカタチ [下田元毅]
石垣(風対策)/愛媛県西宇和郡伊方町
08 生業と共に発展した延焼を防ぐ家の設え [下田元毅]
うだつ(防火)/徳島県美馬市脇町
09 私有地を提供し合ってつくる歩行空間 [鈴木孝男]
とんぼ(防雪・遮光)/新潟県阿賀町津川
10 水との戦いの中で生み出された創意と工夫 [岡田知子]
輪中(水害対策)/濃尾平野
■■2章 大規模な災害復興で見られたしなやかな対応
■2-1 地域力が活かされた応急対応・滞在避難
01 ご近所交流が育んだ一時的な自宅避難所 [友渕貴之]
東日本大震災(2011年)/宮城県気仙沼市唐桑町大沢地区
02 避難所の6ヵ月に見られた共助と配慮 [佐藤栄治]
東日本大震災(2011年)/宮城県南三陸町
03 住民の発案で民間宿泊施設を避難所に [本塚智貴]
紀伊半島豪雨(2011年)/和歌山県東牟婁郡那智勝浦町
04 住民主体による仮設の災害対応拠点 [本塚智貴]
ジャワ島中部地震(2006年)/インドネシア・ジョグジャカルタ
■2-2 復旧と復興に向けたビジョンをつくる
05 生業景を受け継ぐ復興計画 [菊池義浩]
北但馬地震(1925年)/兵庫県豊岡市城崎温泉
06 現地再建で再形成されるコミュニティ [田澤紘子]
東日本大震災(2011年)/宮城県仙台市若林区三本塚地区
07 住宅再建に向けて変わる住民意識 [佐藤栄治]
東日本大震災(2011年)/岩手県釜石市箱崎町箱崎地区
08 集落の核としての公民館 [田中暁子]
東日本大震災(2011年)/岩手県大槌町吉里吉里地区
09 火災への備えで街の賑やかさを取り戻す [鈴木孝男]
糸魚川大火(2016年)/新潟県糸魚川市
2-3 平時のまちづくりに取り込む
10 津波の記憶を継承する [田中暁子]
東日本大震災(2011年)/岩手県宮古市田老町
11 楽しみながら山と付き合い集落を守る [澤田雅浩]
丹波豪雨被害(2014年)/兵庫県丹波市
12 まちづくり活動を創出する復興建築群 [菊池義浩]
北但馬地震(1925年)/兵庫県豊岡市
13 暮らす人と関わる人の相互補完関係をつくる [澤田雅浩]
新潟県中越地震(2004年)/新潟県長岡市ほか
■■3章 将来に向けた持続的な減災の取り組み
■3-1 事前に復興の手立てを考える
01 被災を前提として町の資源と未来をつくる [後藤隆太郎]
津波避難タワー・防災ツーリズム/高知県・徳島県
02 有事の行動計画を水から考える [下田元毅]
ボッチ de 流しそうめん/三重県尾鷲市九鬼町
■3-2 地域全体で教訓を継承する
03 復興への原動力となった郷土芸能 [岡田知子]
獅子振り/宮城県牡鹿郡女川町
04 災害伝承媒体としてのインフラと祭り [林和典]
津浪祭/和歌山県有田郡広川町
05 度重なる被災経験から生まれた年中行事 [菊池義浩]
千度参り/兵庫県豊岡市田結地区
06 模型を活用したふるさとの記憶の見える化 [友渕貴之]
「失われた街」模型復元プロジェクト/被災各地
■3-3 次世代の担い手を育てる
07 子ども復興計画から始まる地域づくり [鈴木孝男]
ぼくとわたしの復興計画/宮城県東松島市赤井地区
08 絵地図づくりを通した郷土愛の醸成 [江端木環]
あこう絵マップコンクール/兵庫県赤穂市
09 次世代に思いを繋ぐ若者の語り部活動 [友渕貴之]
語り部活動/宮城県気仙沼市
■■終章 減災の社会実装に向けて [友渕貴之・菊池義浩]
あとがき [鈴木孝男]
- 発売日:2024/09/21
- 出版社:学芸出版社
- ISBN/JAN:9784761529130