《世界のかたちは、流れやすさで決まる》
樹木や河川のかたち、生物の身体の構造、スポーツの記録、社会の階層制、政治、経済、グローバリゼーション、交通網、メディア、文化、教育すべてのかたちの進化はコンストラクタル法則が支配している!
コンストラクタル法則とは、簡単に言えば「生物・無生物を問わず、すべてはよりよく流れるかたちに進化する」というもので、この画期的な物理法則を提唱した熱力学界の鬼才ベジャンは、2018年に米国版ノーベル賞とも言われるベンジャミン・フランクリン・メダルを受賞した。
新たな物理法則を世に問うて衝撃を与えた『流れとかたち』『流れといのち』に続く3部作の完結篇となる本書で著者は、自然界の力の流れ、スケールメリットの優位性、階層制と不平等が生じる理由、複雑性の捉え方、多様性の広がりについてなど、諸領域に適用されるコンストラクタル法則の理論的背景を解説しながら、〈自由〉と〈進化〉をキーワードに、未来に資する学問と科学のあり方を熱く論じる。