- 発売日:2024/10/10
- 出版社:技術評論社
- ISBN/JAN:9784297144371
目次
■旅の準備
●侵食輪廻説と準平原
平坦な火砕流台地は堆積面/平らな平野の地形も堆積面/日本列島の侵食小起伏面//侵食小起伏面は隆起した準平原?/準平原は架空の地形/誕生間もない火山は原地形/デービスが描いた侵食輪廻説/侵食輪廻説でみる日本の幼年期地形(下総台地)/侵食輪廻説でみる日本の壮年期地形(房総丘陵)/侵食輪廻説でみる日本の壮年期地形(日高山脈)/侵食輪廻説でみる日本の老年期地形(北上山地)/〝老年期的〟な地形? 〝末期的〟な地形?/侵食輪廻説でみる日本の準平原/侵食地形は地質図で判断/準平原が見つからない/大陸はなぜ大陸?/デービスが見た準平原/ひとたび概念を仮定すると、概念は存在し続ける/日本の準平原問題は、吉備高原から始まった/侵食輪廻説から多輪廻仮説へ/準平原を仮定すると、準平原は存在する/複数段の侵食小起伏面をどう考える?
●谷中分水界の成因
謎を解く一つ目の〝鍵〟は谷中分水界/スプーンですくったアイスクリーム?/片峠は二つ目の〝鍵〟/芭蕉が歩いて越えた堺田の谷中分水界/堺田の谷中分水界の成因/東北地方で最も低い分水嶺/片峠はちょっと特殊な谷中分水界/二井宿峠の河川争奪説/デービスの考えた河川の争奪/海がつくった片峠(丹生山地)/海がつくった片峠(福江島)/海がつくった片峠(島根半島)/〝二井宿海峡〟の離水/谷中分水界から片峠へ/眼鏡がないと見えないけれど、眼鏡を選ぶとその色しか見えない
■第1日 思い出の場所で〝鍵〟のチェック
須知盆地で準備体操/低くても、雨水は縁からあふれない/一直線に並ぶ三つ子の谷中分水界/私には見える、かつての海原/〝須知灘〟から〝須知湾〟、そして入り江へ/盆地の底は海底だった
■第2日 〝鍵〟を閉じれば背中合わせの盆地
縁の高い篠山盆地と縁の低い三田盆地/高い山並みからなる篠山盆地の分水界/分水していない谷中分水界?/団地の境も分水界/西縁が際どい三田盆地の分水界/平らな谷も、雨にとっては盆地の境界/畦倉池は小さな盆地/篠山盆地と三田盆地が海だった頃/先に陸化した篠山盆地/盆地を分けた〝牛ヶ瀬海峡〟の離水
■第3日 海が削った吉備高原
吉備高原もやはり盆地/吉備高原の成り立ち/吉備高原は瀬戸内海だった/吉備高原は海がつくった/24時間365日、休むことなく侵食し続ける海/吉備高原は灘だった
■第4日 海面は海底と陸地の間の関所
陸化を拒む海の関所/20年の時を隔てて/石油が採れるための四つの条件/ジオのテーマは石油に絞られた!/地下の褶曲が地形をつくった?/褶曲はお構いなしの侵食面/平らな地形は海がつくった/能代平野は侵食地形/地層は出てから削られる?/出る地層は削られる?/硬い基盤岩も何のその
■第5日 水にとってはすべてが盆地
吉備高原より一段低い世羅台地/山岳地帯は盆地?/誰が見ても、盆地は盆地/平らな台地もやはり盆地/強調すれば盆地が見える/世羅台地の成り立ち/巨石群は海の記憶?/犯人の足跡が途切れてる/引っ掻き傷は海の痕跡?
■第6日 4次元地形学への誘い
里芋のようにつながった盆地の宝庫/かつての海峡は交通の要所/ここかしこに海の景色/分水界の三重会合点/遅れてきた〝テクトニクス屋さん〟/雑談の導入はインド亜大陸の衝突から/大陸衝突の超ミニチュア版/気になってしまう三重会合点/2次元の地形図から4次元地形学へ/西条盆地が瀬戸内海だった頃/瀬戸内面は将来の瀬戸内海/出番を待っている盆地の卵
■第7日 私が地形に夢中な理由
舐めるように地形を観察する理由/科学者の役割/何度でも地形を観察し続ける理由/〝サイエンスの種〟を拾うとき/川か海か、それが問題だ!/尾根の鞍部の礫層の謎/分水嶺を覆う礫層の不思議/山奥の礫層は、本当に河川成?/残された6m/真っ直ぐ進むプレートは回転運動/骨格はできたけれど……/衣装をつくるための生地が足りない/古地理図を描くには覚悟が必要/250万年前の日本列島は陸だった?
■第8日 高所に残る海の痕跡
〝天空の聖地〟もかつては内湾/標高800mにある背中合わせの盆地/標高900mの〝ミニ吉備高原〟/分水界の月桂冠/ひと休みした〝海の腰掛け〟/2人がけのハイバックチェア/地滑り地形か区別できない/本当にカール?/海で見つけた〝海の腰掛け〟
■第9日 川を下ればタイムトラベル
海から生まれた盆地/標高500mでも競っている最後の海峡/隆起準平原と紹介されている阿武隈山地/標高600mの盆地/標高1000m超えの侵食小起伏地形/高野山を超える〝天空の聖地〟大台ヶ原/隔離された標高1300m超えの盆地/標高1500m級のなだらかな盆地/出発は水深150mのタイムトラベル/追憶の〝花輪湾〟/かつての内湾は海岸平野、そして内陸盆地へ/平野の先には孵化を待つ日本海の海底
■旅のおわりに
地質との出会い/秩父盆地との再会/〝炭〟も積もれば……/凹んで持ち上がった秩父盆地/〝炭〟が語る秩父盆地の成り立ち/興奮の卒業研究/40年前の違和感/40年後の視点で見れば/河成段丘? 海成段丘?
■感謝
■一周遅れの……
●侵食輪廻説と準平原
平坦な火砕流台地は堆積面/平らな平野の地形も堆積面/日本列島の侵食小起伏面//侵食小起伏面は隆起した準平原?/準平原は架空の地形/誕生間もない火山は原地形/デービスが描いた侵食輪廻説/侵食輪廻説でみる日本の幼年期地形(下総台地)/侵食輪廻説でみる日本の壮年期地形(房総丘陵)/侵食輪廻説でみる日本の壮年期地形(日高山脈)/侵食輪廻説でみる日本の老年期地形(北上山地)/〝老年期的〟な地形? 〝末期的〟な地形?/侵食輪廻説でみる日本の準平原/侵食地形は地質図で判断/準平原が見つからない/大陸はなぜ大陸?/デービスが見た準平原/ひとたび概念を仮定すると、概念は存在し続ける/日本の準平原問題は、吉備高原から始まった/侵食輪廻説から多輪廻仮説へ/準平原を仮定すると、準平原は存在する/複数段の侵食小起伏面をどう考える?
●谷中分水界の成因
謎を解く一つ目の〝鍵〟は谷中分水界/スプーンですくったアイスクリーム?/片峠は二つ目の〝鍵〟/芭蕉が歩いて越えた堺田の谷中分水界/堺田の谷中分水界の成因/東北地方で最も低い分水嶺/片峠はちょっと特殊な谷中分水界/二井宿峠の河川争奪説/デービスの考えた河川の争奪/海がつくった片峠(丹生山地)/海がつくった片峠(福江島)/海がつくった片峠(島根半島)/〝二井宿海峡〟の離水/谷中分水界から片峠へ/眼鏡がないと見えないけれど、眼鏡を選ぶとその色しか見えない
■第1日 思い出の場所で〝鍵〟のチェック
須知盆地で準備体操/低くても、雨水は縁からあふれない/一直線に並ぶ三つ子の谷中分水界/私には見える、かつての海原/〝須知灘〟から〝須知湾〟、そして入り江へ/盆地の底は海底だった
■第2日 〝鍵〟を閉じれば背中合わせの盆地
縁の高い篠山盆地と縁の低い三田盆地/高い山並みからなる篠山盆地の分水界/分水していない谷中分水界?/団地の境も分水界/西縁が際どい三田盆地の分水界/平らな谷も、雨にとっては盆地の境界/畦倉池は小さな盆地/篠山盆地と三田盆地が海だった頃/先に陸化した篠山盆地/盆地を分けた〝牛ヶ瀬海峡〟の離水
■第3日 海が削った吉備高原
吉備高原もやはり盆地/吉備高原の成り立ち/吉備高原は瀬戸内海だった/吉備高原は海がつくった/24時間365日、休むことなく侵食し続ける海/吉備高原は灘だった
■第4日 海面は海底と陸地の間の関所
陸化を拒む海の関所/20年の時を隔てて/石油が採れるための四つの条件/ジオのテーマは石油に絞られた!/地下の褶曲が地形をつくった?/褶曲はお構いなしの侵食面/平らな地形は海がつくった/能代平野は侵食地形/地層は出てから削られる?/出る地層は削られる?/硬い基盤岩も何のその
■第5日 水にとってはすべてが盆地
吉備高原より一段低い世羅台地/山岳地帯は盆地?/誰が見ても、盆地は盆地/平らな台地もやはり盆地/強調すれば盆地が見える/世羅台地の成り立ち/巨石群は海の記憶?/犯人の足跡が途切れてる/引っ掻き傷は海の痕跡?
■第6日 4次元地形学への誘い
里芋のようにつながった盆地の宝庫/かつての海峡は交通の要所/ここかしこに海の景色/分水界の三重会合点/遅れてきた〝テクトニクス屋さん〟/雑談の導入はインド亜大陸の衝突から/大陸衝突の超ミニチュア版/気になってしまう三重会合点/2次元の地形図から4次元地形学へ/西条盆地が瀬戸内海だった頃/瀬戸内面は将来の瀬戸内海/出番を待っている盆地の卵
■第7日 私が地形に夢中な理由
舐めるように地形を観察する理由/科学者の役割/何度でも地形を観察し続ける理由/〝サイエンスの種〟を拾うとき/川か海か、それが問題だ!/尾根の鞍部の礫層の謎/分水嶺を覆う礫層の不思議/山奥の礫層は、本当に河川成?/残された6m/真っ直ぐ進むプレートは回転運動/骨格はできたけれど……/衣装をつくるための生地が足りない/古地理図を描くには覚悟が必要/250万年前の日本列島は陸だった?
■第8日 高所に残る海の痕跡
〝天空の聖地〟もかつては内湾/標高800mにある背中合わせの盆地/標高900mの〝ミニ吉備高原〟/分水界の月桂冠/ひと休みした〝海の腰掛け〟/2人がけのハイバックチェア/地滑り地形か区別できない/本当にカール?/海で見つけた〝海の腰掛け〟
■第9日 川を下ればタイムトラベル
海から生まれた盆地/標高500mでも競っている最後の海峡/隆起準平原と紹介されている阿武隈山地/標高600mの盆地/標高1000m超えの侵食小起伏地形/高野山を超える〝天空の聖地〟大台ヶ原/隔離された標高1300m超えの盆地/標高1500m級のなだらかな盆地/出発は水深150mのタイムトラベル/追憶の〝花輪湾〟/かつての内湾は海岸平野、そして内陸盆地へ/平野の先には孵化を待つ日本海の海底
■旅のおわりに
地質との出会い/秩父盆地との再会/〝炭〟も積もれば……/凹んで持ち上がった秩父盆地/〝炭〟が語る秩父盆地の成り立ち/興奮の卒業研究/40年前の違和感/40年後の視点で見れば/河成段丘? 海成段丘?
■感謝
■一周遅れの……
