恵美押勝の乱、道鏡の専横と女帝の悲劇……大仏開眼供養から激動の四〇年を経て、桓武天皇は平安遷都を実現する。唐から帰朝した最澄と空海が密教を新たな思想的支柱として確立する一方、平安京では官僚貴族間の権力闘争が続き、擡頭した藤原北家は摂関政治の端緒を開く。
原案執筆・義江彰夫
〈目次より〉
序章 大仏開眼への道
第一章 激動の天平時代
第二章 女帝の悲劇
第三章 桓武新王朝・平安遷都へ
間章 密教伝承・最澄と空海
第四章 擡頭する藤原北家
第五章 徘徊する怨霊たち
第六章 摂関政治への展望
第七章 物語世界の創造
解説・佐藤信