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家から出たい。でも出られない。
引きこもりになってしまったわたしは、たったひとりで世界から取り残されていた。
ひとりの女性と出会うまでは。
「わたし」は40歳間近の引きこもり。
昔ながらの考えを持ち、引きこもる自分を認めてくれない父との接触を避けつつ、
優しく寄り添う母親に頼りきる生活を続けていた。
ところがある日、何の前触れもなく、母親が「わたし」の前から消えてしまう。
そして現れたのは父から依頼を受けたという「鴨」と名乗る若い女性だった。
痛みの先へ。カウントダウンが始まる。
「痛み」のない人生なんてない。
だけど、そんなもの、ないほうがいいに決まってる。