ぜんそくはアレルギー体質によらず、一生付き合っていかなければならない病気ですが、薬を正しく使えば症状を軽くできます。問題は「正しく」使わない人が多いこと。症状がないときに薬を自己判断でやめてしまう人も少なくありません。本書では、ぜんそくの症状・診断方法をはじめ、治療方針の決め方や薬の使い方、発作を起こさない生活のコツなど、長く付き合っていくために必要な正しい知識をわかりやすく図解します。
ひと目でわかるイラスト図解
《講談社 健康ライブラリーイラスト版》
【症状がない時期こそしっかりケアを!】
子どものころからのぜんそくが治りきらない人や、中高年以降に新たにぜんそくを発症する人が増えています。以前はアレルギー体質が原因と思われていましたが、アレルギー体質でなくても発症することがわかってきました。大人になってからの発病は重症化しやすいので注意しなくてはなりません。せきが続き息苦しさがあると、ぜんそくだと判断しがちです。ぜんそくは診察を受けるときに症状が起こっているとは限らないため、診断が難しいといわれます。正しい診断には検査方法や診断に必要な情報を知っておくと安心です。
また、ぜんそくはアレルギー体質によらず、一生付き合っていかなければならない病気です。治療は薬物療法と生活改善の両方が大事ですが、発作のない状態が続くと、通院を中断する人がいます。治ったと思い込んで、薬も、日常生活の注意もやめてしまうのです。すると、気道の炎症が悪化するうえに、環境的にも発作の起こりやすい状況に陥りやすく、ほとんどの場合、再び悪化することになります。
薬にはどのような作用があるのか、生活上の注意がなぜ必要なのか……。ぜんそくは長く付き合う病気なので、薬についても知識をもっておくと納得して治療に取り組めるようになります。
本書では、ぜんそくの症状・診断方法をはじめ、治療方針の決め方や薬の使い方、さらには発作を起こさない生活のコツなど正しい知識をわかりやすく図解します。
【本書の主なポイント】
*ぜんそくで問題なのは、発作だけでなく、気道に炎症が「常にある」こと
*「ゼイゼイして息苦しく、せきが止まらない」が典型的な症状
*原因が特定できない非アレルギー性のタイプ(非アトピー型ぜんそく)もある
*かぜや疲れ、ストレスが発症の引き金になる
*「かぜ」と混同しやすい「せきぜんそく」とは
*重症度(大人)は4段階。重症度を知ることが治療のスタート
*吸入ステロイド薬は発作が起こっていない時期にも気道の炎症を抑える大切な予防薬
*気管支拡張薬は呼吸を楽にするが、使いすぎると悪化する