別れは終わりではなく、始まりである。二十歳の時、十六歳の弟を喪くした。三十五歳の時、愛する妻を喪くした。理不尽な別れに神を呪ったこともある。酒に溺れ、無気力な日々を過ごした。だが、いまならわかる。出逢えば別れは必ずやってくる。それでも出逢ったことが生きてきた証しであるならば別れることも生きた証しなのだろう、と。伊集院静シリーズ累計140万部の国民的ベストセラー第三弾「別れ篇」。
人は別れる。そして本物の大人になる。
数え切れない別れを体験してきた作家が届ける 切なく優しいメッセージ
国民的ベストセラー第三弾。
別れは終わりではなく、始まりである
二十歳の時、十六歳の弟を喪くした。
三十五歳の時、愛する妻を喪くした。
理不尽な別れに神を呪ったこともある。
酒に溺れ、無気力な日々を過ごした。
だが、いまならわかる。
出逢えば別れは必ずやってくる。
それでも出逢ったことが生きてきた証しであるならば別れることも生きた証しなのだろう、と。
伊集院静
※初出 「週刊現代」2011年12月24・31日号2012年11月17日号。
単行本化にあたり抜粋、修正をしました。