チェルノブイリ事故以来、ヨーロッパの放射能汚染の実情を調査し続け、各国の政府機関や御用学者たちから睨まれながらも、国際学会や各国の良心的メディアから確かな信頼を得るクリス・バズビー博士が、福島第一原発事故後の日本の汚染状況を克明にレポート。がんのリスクだけではなく、心筋梗塞、出生率低下、知能低下などの報じられない放射能リスクについても警鐘を鳴らす。
クリス・バズビー氏は1945年、イギリス生まれ。化学物理学者。欧州放射線リスク委員会(ECRR)科学事務局長。ウルスター大学客員教授。ロンドン大学卒業後、製薬会社研究員を経て、博士号取得のためクイーンマリーカレッジに編入するも論文改竄の幇助を要求され、退学。後、ケント大学で化学物理学の博士号を取得。その頃、チェルノブイリ事故の影響から環境問題に深い関心を抱き、「緑の党」に参加。内部被曝についての研究を進め、1998年に、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの科学者とともにECRRを設立。イギリス政府の放射線リスク検討委員会にも参加し、世界基準である国際放射線防護委員会(ICRP)のリスクモデルに鋭い批判と監視の目を向け続ける。
(本書の目次)
第一章 人類を絶滅させないためにー放射能汚染の真実追究に賭けた私の生涯
第二章 放射線被曝はどう捉えられてきたか
第三章 放射線とがん
第四章 福島第一原発事故 隠された真実
第五章 放射線はどのようにして人体を蝕むのか
第六章 誰も言わないこれから福島で起こることーECRRの最新報告より
第七章 少しでも被曝しないためにできること
第八章 民衆を欺く「ブラック・オペレーション」の恐怖
第九章 カタストロフィ(人類社会の破滅)から立ち上がるために