日本人初のエイズ患者報告から25年。治療法の確立によって、決して「死の病」でなくなったが、HIV感染者は静かに広がっている。世間から「忘れられた」2万人の日本人HIV感染者は、宣告後の人生を、どう生きているのか? 告知、恋愛、家族、出産それぞれの人生に重くのしかかる「HIV」というウイルス。100人を超える感染者の現実を克明に取材した33歳の著者が出会った現実。
『神の棄てた裸体』『絶対貧困』で世界の奈落を追ったノンフィクション作家・石井光太が初めて手掛けた衝撃の国内ルポルタージュ!
ベッドで腕枕をして「HIVなの」と囁いたとき、二人は
日本人初のエイズ患者報告から25年。治療法の確立によって、決して「死の病」でなくなったが、HIV感染者は静かに広がっている。
世間から「忘れられた」2万人の日本人HIV感染者は、宣告後の人生を、どう生きているのか?
告知、恋愛、家族、出産それぞれの人生に重くのしかかる「HIV」というウイルス。100人を超える感染者の現実を克明に取材した33歳の著者が出会った現実。本格書き下ろし!
「HIVに感染していたの……検査でそう言われた……お願い、あなたも調べてもらって。あなたにうつっているかもしれない」
「私は、いまだに試されているんですよ。今もエイズはどこかで生きていて、私がどう苦しむか、悩むか、嘆くかをじっと見詰めているんです」
(本文より)
【目次】
第1章 宣告
第2章 家族
第3章 花嫁
第4章 夫婦
第5章 妊娠