縄文と弥生――ふたつの文明が衝突し、罪なき人々の血が流された時、運命の子らは、雄々しく起ちあがる!
『月神の統(す)べる森で』に始まる長編4部作、ついに完結!
ポイシュマたちの物語はこれで終わりです。かれらが築いたとした千年王国のありようは、私が世界はこうなってほしいと願う理想の提言でもあります。でも、たがいに認め合ったうえでの、話し合いと助け合いをルールとして動く社会というのは、けっして夢想の中の絵空事ではありません。
世界中の、現代文明とは遠い伝統的な生活を営んでいる人々の中などに、実例はいくらでもあるのです。また、先進国といわれる国の人々も、みんなそうした世の中を目指してはいるのです。
それなのに、戦争などが起きてしまう矛盾を、どう解決するのか。それは、私達みんなで考えることです。――「あとがき」より