「あなたはあたしが魔法で護ってあげるよ」
まったく意味不明なことを言ってきたのは、学校でも飛び抜けて美人の香月美紀。
そんな彼女と付き合うようになったことで、僕を取り囲む世界が急に動き出す。
「ああ……人を殺したい」
「二人が面白いのは、二人が放っている『識別信号』だよ」
「鎖? 鎖なんて見当たらないが……」
素行不良な友人、奇人といわれる先輩、堅物のクラス委員長、そして美紀さんと僕……。壊れはじめた僕らが行き着くところはーー。
*この作品は電撃文庫『僕らはどこにも開かない』を再構築。大幅に加筆改稿し装丁を一新したものです。