わが国の「詩」や「ことば」にかかわりながら、万葉に無縁でいることはできない。形成過程をたどり、万葉を万葉たらしめた背景をさぐり、古代人の詩的感受性と現代の詩心との接点を模索する、創造的万葉講義。
〈目次〉
１
万葉集の意義
万葉の発送
万葉と時事──「橘奈良麿の変」をめぐって
呪と美と──「袖振る」をめぐって
万葉の詩心
「絶唱三首」の誤り
万葉集における古代朝鮮
白村江以後──万葉集の形成と渡来者
２
飛鳥路の宮跡を歩く
万葉の大和を往く
万葉の都と鄙
万葉集と都市
３
月の詩心
はなと古代人
万葉の鳥
万葉時代の舟の歌
万葉にあらわれた女とくらし
あとがき
初出一覧
