2018年に逝去したかこさとし氏は、240余りの小さなお話の原稿を残し、自ら編んで、さまざまなお話の種類に分類していました。
「動物のおはなし」「日本のむかしばなし」「生活のなかのおはなし」「世界のおはなし」です。まだ本にしていないお話や、雑誌に掲載されたり、紙芝居としてかかれたお話を、亡くなる直前まで手を加えたり挿絵を描いて、童話集として編集をしていたのです。どの巻も、文字を読み始めた小さな子から小学生くらいの子どもたちに向けて、どこから読んでも楽しめるおもしろいお話をいっぱい収録しています。
10巻は、「世界のおはなし<その2>」です。かこさんが集めたお話は、多岐にわたります。海外の雑誌を読んだり、資料を見たりして知った物語を元に、たくさんお話を書きました。そのなかには、アイヌのお話や、琉球に伝わる昔話もあります。よく知られているウクライナの「おちていたてぶくろ」や、ノルウェーの巨人とトロルのお話、ギリシャやベトナムのお話もあり、ユニークだったり、悲しかったりする様々なお話、26話を収録。