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Book Fair Championship 初代チャンピオン

丸善ジュンク堂書店より誕生

日本一面白い書店フェアを競うBook Fair Championship初代チャンピオン決定戦で、MARUZEN&ジュンク堂書店 新静岡店のフェア「新社会人応援フェア Working girl Routine♯本庄静子の一日」が初代チャンピオンに輝きました。

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△ 初代チャンピオンフェア企画者の久保田理恵さん

\ フェア内容はこちらから /

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新社会人応援フェア

Working girl Routine

♯本庄静子の一日

犬怪寅日子さん受賞スピーチ(抜粋)

私は高校一年の冬頃から、出版社の小説の新人賞を取ることだけを考えて生きてきました。まわりの人たちが大学に行ったり、就職をしたり、結婚したり、いろんなことをしているあいだ、ずっと小説を書いて、落ちて、ということを繰り返して、ずっと同じところにいて、でも私は、新人賞を取る以外に、もう人生で選択できることがなかったので、ただ書き続けていました。

時間が経てば経つほど、書いている時以外、なにか悪いことしているような気がしていて、バイトをしているときも、友達と遊んでいるときも、書かなきゃという気持ちが常にあって、実際に、どんな状態のときも、毎日何かを書いていたのですが、それは書いている時以外、何者でもないまま生きているのがつらくて、苦しくて、恐ろしかったからです。

けれどあの日、大賞を受賞したという電話がかかってきて、その時は、ついに現実と妄想の区別がつかなくなったのか、と疑っていたのですが、そのあとにちゃんと発表があって、それでたくさんの人がお祝いしてくれて、本当に新人賞を取ったんだな、とわかりました。

その瞬間から、毎日がずっと嬉しくて楽しくて、つらかった期間のことが、今は、ほとんど思い出せません。私はもう書くことが仕事になったので、本を読んでもいいし、お散歩をしてもいいし、お腹いっぱいになったらちょっと横になってもいいし、何をしてもいいということが、嬉しくて楽しくて。これまでは嬉しいとか楽しいとかいうことを、書いているときにしか感じられなかったのですが、それが今はもう毎日で……。

その感覚が私にはすごく懐かしくて、思い返せば、新人賞を取ると決める前、つまり、何者でなくてもただ生きていることが許されていた時代、私は、こんな風に生きるということが好きだったんだと思います。書き始めた当初は、こういう気持ちを誰かに伝えたくて、文章を書いていたんじゃないかな、と賞を頂いて改めて気がつきました。

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△ 正賞のモノリス型トロフィーを持つ犬怪寅日子さん

初代チャンピオン決定記念フェア

初代チャンピオン決定を記念し、架空の人物「本庄静子」の 3年後を軸にした2025年版フェアを2025年3月15日より丸善ジュンク堂書店(31店舗)にて開催中です。

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前半 / ジュンク堂書店現役書店員 大賞受賞

後半 / 犬怪寅日子さんインタビュー

Book Fair Championshipについて

「Book Fair Championship(BFC)」は、書店で実施されているフェアを広く世に発信し、フェアを目がけて書店へ来店してくれるお客様を増やすために、書店員がフェアの腕を競い合うチャンピオンシップです。​​

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前半 / ジュンク堂書店現役書店員 大賞受賞

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