
2025-03-24
【2025年】時代小説 おすすめランキングTOP10!人気作家の名作・話題作、テーマ別のおすすめ紹介
時代劇や歴史ドラマは好きだけど、時代小説は読んだことがない…そんなあなたも、時代小説の世界へ足を踏み入れてみませんか? 時代小説は、江戸時代や幕末など、過去の時代を舞台に、武士や町人、商人の暮らしや人間模様を描いた小説です。歴史的な事件や人物を題材にした作品も多く、歴史好きにもおすすめです。 本記事では、時代小説の魅力を分かりやすく解説し、初心者から時代小説ファンまで楽しめるおすすめ作品をランキング形式で紹介。ぜひ、この記事を参考に、時代小説の世界に触れてみてください。
歴史小説の魅力
時代小説とは、特定の歴史的時代を背景に、当時の人々の暮らしや文化を描いたフィクション小説のこと。江戸時代や幕末、戦国時代などが舞台になることが多く、物語の中心には、武士や町人、商人などが登場します。
たとえば、江戸時代を舞台にした作品なら、剣豪が活躍するチャンバラ劇や、町人たちの人情物語が楽しめます。一方で、幕末を舞台にした作品では、新選組や維新志士たちの激動の時代を描くことが多いです。
時代小説の魅力
時代小説の最大の魅力は、歴史の中に生きる人々の人生を追体験できることです。単なる史実の羅列ではなく、その時代に生きた人々の想い、葛藤、絆をリアルに感じられるのが特徴です。
・アクション要素が好きな方へ
剣劇や陰謀、武士の誇りをかけた戦いが描かれる作品は、まるで時代劇を見ているような臨場感があります。
・人間ドラマが好きな方へ
町人や商人の暮らし、人情味あふれるストーリーが魅力の作品なら、歴史の中で息づく人々の温かさを感じられます。
・恋愛・ロマンスが好きな方へ
身分違いの恋や、戦乱に引き裂かれる愛など、時代背景を活かしたドラマティックな展開が楽しめる作品も多数。
こうした多彩なストーリーがあるからこそ、時代小説は「歴史が苦手…」という方でも夢中になれるジャンルなのです。
時代小説と歴史小説の違い
時代小説と歴史小説は似ているようで異なります。両者の大きな違いは、「史実への忠実さ」と「フィクションの割合」です。
歴史小説:
→ 実在の人物や史実を忠実に再現する作品が中心。著名な歴史上の出来事や、実際の偉人の生涯を描いた作品が多く、歴史を学びながら作者独自の解釈や表現を楽しめるのが魅力です。
時代小説:
→ 歴史を背景にしつつ、フィクション要素や庶民性を大きく取り入れた作品が多いのが特徴。架空の人物やオリジナルのストーリーが展開されるため、エンタメ性が強く、自由な物語を楽しめます。
たとえば、司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』は、坂本龍馬という実在の人物を描いた歴史小説ですが、池波正太郎さんの『鬼平犯科帳』は、架空のキャラクター・鬼平こと長谷川平蔵を主人公にした時代小説です。
「どちらが面白いか?」というよりも、リアルな歴史を楽しみたいなら歴史小説、ドラマチックなストーリーを楽しみたいなら時代小説といった選び方がおすすめです。
【2025年版】書店員おすすめランキングTOP10!定番から新刊までを網羅
最新の時代小説から不朽の名作まで、書店員が厳選したおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。
1位:青春と成長の物語、美しい文体が魅力
蝉しぐれ / 藤沢周平
藤沢周平さんの最高傑作と名高い本作は、海坂藩の少年藩士・文四郎が、友情や恋、師弟関係を通して成長していく姿を描いた物語。江戸時代の架空の藩を舞台にした情緒豊かで丹念な描写が魅力で、映像的な美しさと、静かな情景描写が印象的な作品です。
こんな人におすすめ
・美しい文章が好きな人
・青春と成長を描いた物語を読みたい人
2位:英雄・坂本龍馬の生き様を描いた「バイブル」的作品
竜馬がゆく / 司馬遼太郎
坂本龍馬という幕末の志士を、司馬遼太郎さん独自の解釈で英雄的に描いた司馬遼太郎さんの代表作。幕末から明治維新にかけての変革期を背景に、彼の生き様を躍動感あふれる書きぶりで描きます。多くの経営者やリーダーに影響を与えています。
・幕末の歴史に興味がある人
・リーダーシップや新しい時代を切り開く生き方に興味がある人
3位:商人の世界で生きる少年の成長物語
銀二貫 / 高田郁
仇討ちの資金として用意された銀二貫の縁で、大阪の寒天問屋へ奉公に出た少年・松吉。厳しい商人の世界で奮闘しながら、人との絆を深め、商いの本質を学んでいく感動の物語。人情と成長が描かれた1冊です。
こんな人におすすめ
・人情味あふれる物語が好きな人
・商人の生き方に興味がある人
4位:戦国時代の「極悪人」を描く歴史巨編
じんかん / 今村翔吾
松永久秀といえば、主君に背き、将軍を暗殺し、大仏殿を焼き払ったとされる戦国史上屈指の「極悪人」。しかし、それは果たして史実通りなのか――?戦国乱世が激動するなか、野心と理想の間で揺れ動きながらも、自らの信じる道を突き進んだ武将・松永久秀の真の姿が描かれる壮大な物語です。
こんな人におすすめ
・戦国武将の生き様に興味がある人
・迫力のある歴史小説を読みたい人
5位:実在の海賊を描く歴史アクション
村上海賊の娘 / 和田竜
2014年、本屋大賞を受賞した歴史アクション小説。戦国時代に瀬戸内海で海上交通を掌握し、大名たちと渡り合った村上海賊の娘・景が、戦乱の渦に巻き込まれ、命を懸けた戦いへと突き進んでいく様子をダイナミックに描いています。荒れ狂う波間での激しい海戦や、剣戟が飛び交う戦場の迫力は圧巻で、戦国のリアルな息遣いが聞こえてくるような、臨場感がある作品です。
こんな人におすすめ
・戦国時代の歴史に興味がある人
・アクション要素のある時代小説が好きな人
6位:江戸の光と影を描く、女性絵師の人生
眩(くらら) / 朝井まかて
葛飾北斎の娘であり、現代では「江戸のレンブラント」とも称される女性絵師・葛飾応為の生涯を描いた作品です。父・北斎のもとで絵の才能を磨きながらも、職業としての女性絵師が認められにくい時代に、己の芸術を貫き、光と影の表現を極めていく彼女の姿は、強く、たくましく、そして美しい――。江戸の芸術や文化が好きな人におすすめ。
こんな人におすすめ
・日本の美術や絵画に興味がある人
・江戸時代の文化や芸術を学びたい人
7位:幕末を駆け抜けた新選組副長の生涯
燃えよ剣 / 司馬遼太郎
仲間と共に新選組を鍛え上げ、幕末動乱の時代を駆け抜けた土方歳三。彼は、武士ではない者にも、力と規律をもって時代を切り拓けることを証明しようとしました。非情な決断を迫られながらも、自らの信念を貫く姿を圧倒的な書きぶりで綴った、心を揺さぶられる名作です。
こんな人におすすめ
・新選組が好きな人
・忠義と信念を貫いた人物の生き様を知りたい人
8位:障害を持つ将軍と彼を支えた忠臣の絆
まいまいつぶろ / 村木嵐
生まれつき言葉が不自由だった第九代将軍・徳川家重。しかし、忠臣・大岡忠光の支えによって将軍としての役割を果たしていく。歴史の陰に埋もれがちな、障害を抱えた将軍と、彼を支えた者たちの知られざるドラマを描いた、貴重な作品です。
こんな人におすすめ
・歴史上の人物の知られざる一面に興味がある人
・感動する人間ドラマが好きな人
9位:兄弟の絆と藩政の陰謀が交錯する
黛家の兄弟 / 砂原浩太朗
架空の藩・神山藩を舞台に、筆頭家老の家系である黛家の三兄弟が、藩内の権力闘争に巻き込まれていく。長兄は家を守るために奔走し、次兄は己の信念を貫こうとし、末弟は運命に翻弄されていきます。三者三様の思惑が絡み合い、陰謀と忠義、家族の絆が試されることとなる。武士の宿命、陰謀、兄弟の愛憎が交錯する歴史ドラマです。
こんな人におすすめ
・きょうだいの絆を描いた物語が好きな人
・ミステリー仕立ての時代小説を楽しみたい人
10位:財政改革に挑んだ男たちの群像劇
孤城 春たり / 澤田瞳子
幕末の備中松山藩。窮乏した藩財政の立て直しを託された陽明学者・山田方谷は、倹約政策や産業振興を推進し、藩を立て直すための大胆な改革を実行していきます。彼の改革は、藩を救うだけでなく、現代にも通じる経済戦略として語り継がれているほど。藩政の立て直しに奔走する人々の熱き闘いを描いた、歴史経済小説の傑作です。
こんな人におすすめ
・経済や政治に関心がある人
・歴史に基づいた感動の実話を読みたい人
あさのあつこのおすすめ時代小説
あさのあつこさんは、児童文学から大人向けの時代小説まで幅広く執筆する作家で、繊細な心理描写と温かみのあるストーリーが特徴。初心者でも読みやすく、特にミステリー要素が絡む作品が多いので、歴史の重みを感じつつ軽やかに読める作品を探している方におすすめです。
おいち不思議がたり
江戸深川で暮らす16歳のおいちは、医師である父の仕事を手伝っています。彼女には、この世に未練を残して亡くなった人々の声が聞こえる特殊な能力があり、その力頼りにさまざまな事件を解決していく、少し不思議な江戸ミステリー。
こんな人におすすめ
・ファンタジー要素がある時代小説を読みたい人
・ミステリーと人情話のバランスが好きな人
無理難題を乗り越える、痛快時代エンタメ
弥勒の月
江戸の町で起こる殺人事件を追う同心・信次郎と岡っ引・伊佐治。事件を追ううちに、彼らは自らの過去や、人間の欲と業が絡む深い闇へと引きずり込まれていく。ただの捕物帳にとどまらず、登場人物たちの心理描写が光る、濃密な時代ミステリー。シリーズ第一作。
こんな人におすすめ
・コンビで事件を解決する物語が好きな人
・江戸の情緒とサスペンスを楽しみたい人
宮部みゆきのおすすめ時代小説
宮部みゆきさんは、ミステリー小説を得意としながら、時代小説でも卓越したストーリーテリングを発揮する作家。彼女の作品は、サスペンスやファンタジーの要素を巧みに織り交ぜ、独特の世界観を生み出しているのが魅力です。
荒神
江戸時代を舞台にした「怪獣ホラー」。山間の村々を襲う謎の怪物の恐怖と、それに立ち向かう人々の姿を描いた、ファンタジー要素もある異色の時代小説です。
こんな人におすすめ
・歴史とファンタジーの融合を楽しみたい人
・怪獣映画のようなスリルが好きな人
おそろし
「三島屋変調百物語」シリーズの第1作。訳あって叔父の三島屋に預けられた少女・おちかは、ある日、「変わり百物語」の語り手を務めることになる。訪れる人々が語るのは、恐ろしくも切ない、奇怪な出来事の数々――。語りの場を通じて、人間の業や哀しみと向き合うおちか。彼女自身もまた、過去の傷を抱えながら、語られる怪談とともに成長していくストーリーです。
こんな人におすすめ
・一話完結の怪談を楽しみたい人
・怖い話が好きな人
小杉健治のおすすめ時代小説
小杉健治さんは、現代ミステリーと時代小説の両方を手がけるベテラン作家。特に人情味あふれる物語と、法と人情の狭間で葛藤する登場人物の描写に定評があります。ミステリー要素を含んだ、緻密なストーリー展開の時代劇を楽しみたい方におすすめです。
春待ち同心【一】縁談
男前で独り身の同心・井原伊十郎は、剣の腕も立つ優れた捕り物役ですが、なぜか縁談話ばかりが舞い込んでくる。ある日、上役から持ち込まれた縁談話の相手は、どうも訳ありの女性。断り方を思案していた伊十郎だったが、彼女をひと目見た瞬間に恋に落ちてしまい…。事件解決と恋模様が交錯する、軽快で温かい人情時代小説の第1作です。
こんな人におすすめ
・男女の人情話が好きな人
・軽快で温かいストーリーを楽しみたい人
助太刀のあと 素浪人始末記(一)
松沼平八郎は、親戚から頼まれた岳父の仇討ちの助太刀を果たしたものの、思わぬ事情から藩に戻ることができず、浪人となる。剣の腕を頼りに流浪の身となった平八郎。果たしたはずの仇討ちが、彼の人生を大きく変えてしまいます。浪人となった男の、新たな戦いが始まる――。
こんな人におすすめ
・浪人ものが好きな人
・どんどんストーリーを読み進めたい人
・一気読みできる作品を探している人
江戸時代を舞台にした時代小説を紹介!
江戸の町並み、人々の暮らし、風俗、文化…。時代小説の中でも、江戸を舞台にした作品は、独特の情緒や歴史の息吹を感じられるのが魅力!ここでは、江戸の町を舞台にしたおすすめの時代小説を厳選してご紹介します。
橋がつなぐのは、人の心。江戸の町を彩る珠玉の短編集
橋ものがたり / 藤沢周平
江戸の町に架かるさまざまな橋を舞台に、そこを行き交う人々の人生模様を描いた珠玉の短編集。武士や商人、庶民の喜びや哀しみが、藤沢周平さんならではの温かい筆致で綴られています。短編なので気軽に読めるうえ、時代小説初心者の方にもおすすめ。江戸の風情や人情の機微を感じながら、しみじみと心に染み入る物語を楽しめるでしょう。
こんな人におすすめ
・時代小説に初めて挑戦する人
・しみじみとした人情物語が好きな人
無理難題を乗り越える、痛快時代エンタメ
超高速!参勤交代 / 土橋章宏
「五日以内に参勤せよ!」。幕府から突如下された無茶な命令に、小藩の殿様と家臣たちが知恵と勇気で立ち向かう痛快エンタメ時代小説です。閉所恐怖症の殿様、迫りくる刺客、時間もお金もない絶体絶命の状況…。次々と降りかかる難題を乗り越え、江戸へ突っ走る姿にワクワクが止まりません!笑いとスリルが詰まった作品で、時代小説が初めての方でも楽しめます。
こんな人におすすめ
・ スカッと爽快な時代劇が好きな人
・ 笑って楽しめる作品を探している人
長く愛される「シリーズもの」の時代小説
時代小説には、1作で完結するものだけでなく、シリーズとして展開される作品も多くあります。長く楽しめる名作シリーズの中から、特におすすめのものを厳選しました。
人情と剣が交差する、不朽の名作
鬼平犯科帳 決定版(一) / 池波正太郎
江戸の治安を守る火付盗賊改方長官・長谷川平蔵、通称「鬼平」の活躍を描く名作シリーズ。悪を裁きながらも人情を大切にする鬼平の魅力に加え、江戸の食文化や風俗の細やかな描写も人気の理由。50年以上愛され続けている作品で、時代小説の面白さを存分に味わえます。
こんな人におすすめ
・ 時代劇らしい名作を読みたい人
・ 江戸の風俗や食文化に興味がある人
誠実な浪人が生き方を模索する、感動の長編シリーズ
陽炎ノ辻 居眠り磐音(一)決定版 / 佐伯泰英
江戸に流れ着いた浪人・坂崎磐音。昼はうなぎ屋、夜は用心棒として働きながら、市井の人々と触れ合い、さまざまな事件に巻き込まれていきます。誠実で優しい磐音の人柄が読者を惹きつけ、全51巻にわたる壮大なシリーズながら、飽きることなく楽しめる長編時代小説。映画化やドラマ化もされ、多くのファンを持つ作品です。
こんな人におすすめ
・ 長編シリーズをじっくり読みたい人
・ 勧善懲悪だけではない物語が好きな人
話題のテーマから選ぶ!
最近の時代小説には、女性の活躍や社会問題をテーマにした作品も増えています。歴史と現代の視点が交差する、おすすめの作品をピックアップしました。
「ジェンダー平等」をテーマにした時代小説
星落ちて、なお / 澤田瞳子
幕末から明治・大正の時代を生きた女性画家・河鍋暁翠の生涯を描いた本作。浮世絵師・河鍋暁斎の娘として生まれ、家族との確執や社会の変化に翻弄されながら、自らの道を切り開いていきます。女性が芸術家の世界で生きることの困難と、それでも筆を取り続けた暁翠の情熱が圧巻。歴史の転換期をリアルに感じられる1冊です。
こんな人におすすめ
・ 明治・大正時代の物語が好きな人
・ 歴史に名を残した女性の物語を読みたい人
仕事も家庭も。ワークライフバランスと女性の生きざま
かたばみ / 木内昇
戦前に女性の槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、けがをきっかけに国民学校の教員の道へ。太平洋戦争が勃発し、軍国教育を押し付けられる教師としての葛藤と、母として家族を守る使命の間で苦悩することに。社会の常識や固定観念に縛られず、自らの信念を貫こうとする彼女の姿は、現代を生きる私たちにも深い気づきを与えてくれます。
こんな人におすすめ
・ 働く女性
・ 家族関係に悩む人
多様性、異文化をテーマにした時代小説
ヘルンとセツ / 田渕久美子
2025年後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」でも話題の、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と妻・セツの物語。異文化の壁に阻まれながらも、セツが語る昔話を通じて、八雲は「怪談」を世界へ発信するようになります。文化の違いに苦しみながらも、支え合い、共に生きた二人の絆が胸を打つ感動作です。
こんな人におすすめ
・ 明治時代の異文化交流や教育に関心がある人
・ 苦労を乗り越えた偉人の物語を読みたい人
メンタルヘルス:人生の理不尽に打ちのめされそうなときに読む1冊
さぶ / 山本周五郎
器用で真っすぐな栄二と、不器用だが誠実なさぶ。江戸時代の町で働く若者二人が、社会の理不尽や試練に直面しながらも、友情と信頼を胸に成長していく物語です。時代小説でありながら、現代にも通じる「生きることの厳しさ」と「本当の優しさとは何か」が深く描かれています。タイトルに込められた意味は、最後まで読んだ人だけが知ることができるでしょう。
こんな人におすすめ
・ 本当の優しさとは何か悩んでいる人
・ 大切な友達がいる人
「べらぼう」、「光る君へ」など、話題の大河ドラマを本でも楽しむ
蔦屋 / 谷津矢車
2025年放送のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公・蔦屋重三郎の人生を描いた1冊。店を畳もうとしていた地本問屋・丸屋小兵衛が、天才プロデューサーとも称される蔦屋重三郎に出会い、江戸の出版文化が大きく変わり始めます。江戸時代の出版業界の裏側や、文化の発展にかけた人々の情熱を知ることができる、歴史エンターテイメント。ドラマの予習にもぴったりの作品です。
こんな人におすすめ
・ 大河ドラマ「べらぼう」が好きな人
・ 江戸時代の出版文化に関心がある人
無間繚乱 / 秋山香乃
2024年放送のNHK大河ドラマ「光る君へ」でも話題になった、一条天皇の二人の后・定子と彰子の物語。天皇に愛されながらも数奇な運命をたどる定子と、定子亡き後も天皇を支え続けた彰子。宮廷の華やかさの裏に隠された孤独と葛藤、権力に翻弄される女たちの生き様が、美しい筆致で描かれています。平安時代の貴族文化と、愛と運命に揺れる宮廷女性のドラマを堪能できる1冊。
こんな人におすすめ
・ 大河ドラマ「光る君へ」をより深く楽しみたい人
・ 平安時代の王朝の生活に関心がある人
自分の好みの時代背景、主人公、テーマを考える
時代小説は、戦国時代・江戸時代・幕末・明治といったさまざまな時代に広がっています。それぞれの時代ごとに描かれるテーマや雰囲気が大きく異なるため、まずは 「どの時代に興味があるか」 を考えてみるのがおすすめです。
・戦国時代が舞台の作品
→ 武将たちの戦いや、乱世を生き抜く知恵が描かれる。歴史ドラマが好きな人向け。
・江戸時代が舞台の作品
→ 町人や武士の暮らし、人情劇、捕物帳などが中心。江戸文化や生活に興味がある人にぴったり。
・幕末が舞台の作品
→ 侍の時代が終わりを迎える激動の時代。維新志士や新選組など、歴史上の人物が多く登場。
・明治・大正時代が舞台の作品
→ 近代化とともに社会が大きく変わる時代。女性の自立や新しい価値観がテーマになることもあり、共感しやすい。
「どの時代が好きかわからない…」という場合は、映画やドラマでハマった作品や、面白そう!と思えた作品と同じ時代設定の作品から選んでみるのがおすすめです。
読者レビューや評価を参考にする
どの作品が自分に合うのか分からない…。そんなときは、読者レビューや評価をチェックすると選びやすくなります。特に、「読みやすさ」や「物語のテンポ」「登場人物の魅力」 に関するコメントを参考にすると、失敗しにくくなります。
・初心者でも読みやすいか?
初めて時代小説を読むなら、短編集やエンタメ要素がある作品がおすすめ。レビューで「テンポがいい」「文章が難しくない」などのコメントがあるかチェック。
・「シリーズもの」か「単発」か
長く楽しみたいならシリーズ作品、サクッと読めるものがいいなら、単巻完結の作品を選びましょう。レビューに「シリーズを一気読みした!」などの感想があるものは、ハマりやすい可能性大です。
・どんな雰囲気の作品か?
シリアスなものか、エンタメ寄りのものか、自分の好みと照らし合わせましょう。例えば「感動した」「スカッとした」「じんわり心にしみる」といったレビューの言葉から雰囲気をイメージできる。
また、書店のPOPや、書店員のおすすめコメントがついている作品も、選ぶ際のヒントになりますよ。